PTAの会報誌への原稿を依頼された。先日第一回理事会が開催され冒頭のあいさつでも触れた内容をもとに書きました。

「人間は強いから生き残れたわけではなく、変化できたから生き残れた」とダーウィンはいっています。

4万年前の地球上にはネアンデルタール人とクロマニヨン人という二つの人類が生息していました。ネアンデルタール人は屈強でクロマニヨン人はひ弱なうえに未熟に産まれ成人するまでに長くかかったそうです。

その後ヴェルム氷期が訪れ多くの動物とともにネアンデルタール人は絶滅します。なぜ生物的に弱点の多いクロマニヨン人が生き残れたのか、それは弱いからこそ助け合うことを身につけ、コミュニケーションを図るために言葉を使い、さらには300人以上で狩りを行う集団社会を形成したからです。また、未熟で幼年期が長いからこそ多くの人が子育てに関わり、様々な経験を成育過程で積ませることになりますが、このことが高度な知能の発達を支えたといわれています。

このようにわたしたちの祖先は弱いからこそ仲間で協力し、進化してきたといえます。2011年のニューヨークタイムズではその年に入学した小学生の6割は、成人して就職するときには現在ない職種につくだろうといわれています。既存のものがいつまで存在し、いつまで通用するかわからない時代ともいえます。

変化を恐れずに、進化を目指すこどもたちを支える、そんなPTAでありたいと願います。